上原浩治に聞く Q.17 なぜ自主トレをひとりで行うのですか?
自主トレを最少人数で行なう。一匹狼でも楽しくやりたくないわけでもなく、ここにも上原投手流の哲学があります。
自分と戦うトレーニング
――なるほど。
グラウンドにいるときってだれも助けてくれない、つねに自分と戦わなければいけない状態なわけですから、自主トレって単なるトレーニングじゃなくてそういう状況におけるトレーニングでもあるんじゃないかなと思ってやっていますね。
――自主トレも自分との戦いにかつ、トレーニング。
そうですね。
それに人数が少ない方が、自分でやりたいことができるって言いましたけど、それは自分で考えるってことでもありますからね。トレーナーの人には来てもらっていますけど、基本的にどういう目的のために、どういうトレーニングをするのかっていうのは自分で考えなければいけない。
そういうこともふくめて僕は少ない方が合っているということです。
――つらくはないんでしょうか。
つらいですよ(笑)。寒いですし(笑)。まあでもやるしかないんでね。
――そういえば、ハワイやグアム、または沖縄といった暖かい地域でやることはないのでしょうか。
ないですね。寒いところでやるというのは、これも決めていることです。暖かい場所でやれば体も動くだろうし、いいこともあるんでしょうけど、動きすぎちゃうっていう側面もあります。つまり、やりすぎ、オーバーワークになる。
それに、実際の試合をグアムやハワイでするならいいですけど、結局はほとんど寒いところでやるわけですしね。
その点、寒いとこでやれば、否が応でも体が敏感になってくる。ストレッチを入念にするようになりますし、痛いところがあればすぐに分かります。それが怪我を防ぐことにもつながる。だから僕は寒いところでやるわけです。
明日の第十八回の質問は「Q.18 どうやれば不安に打ち克てますか?」です!
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